映画フィルムの収集や保存を行う「東京国立近代美術館フィルムセンター」が、国内6館目の国立美術館として4月に「国立映画アーカイブ」の名で独立することが発表された。
同フィルムセンターは、もともと「東京国立近代美術館」の映画部門として位置付けられており、映画の収集や保存、公開、活用といった役割を担っていた。今後は「映画を残す、映画を活かす。」をミッションに、日本唯一の映画専門機関としてその役割が強化されていくという。
今回の設置を受け、東京国立近代美術館フィルムセンター主幹のとちぎあきら氏は「映画に関するあらゆる資料を集めることが目標」とし、「過去の日本映画の多くがなくなってしまっているが、この反省と教訓から資料を保存していくことが使命」などと語っている。
また、東京国立近代美術館・館長の神代浩氏は「映画文化がこれほど国内外で認められているにもかかわらず、それを収集・保存・活用する国立の機関が独立した形で存在していなかった。これは諸外国を見ても体制としては弱いのではないかという思いがあった」と語っている。
なお、アドバイザーには、日本映画製作者連盟会長の岡田裕介、映画監督の山田洋次、女優の松坂慶子、俳優・映画監督の奥田瑛二など8名が名を連ねている。
「国立映画アーカイブ」設置の詳細
http://www.nfaj.go.jp/