現在ニューヨークを拠点に活躍するイスラエル出身のジャズ・トランペッター、アヴィシャイ・コーエン。2003年のデビュー作『The Trumpet Player』がThe New York Timesをはじめとする世界中のメディアで高い評価を受け、その後も『Triveni』シリーズといった自身のアルバムを発表。2012年、アメリカのジャズ専門誌「DownBeat」でクリティックス・ポール(Rising Star部門)に選出され、2014年にはマーク・ターナーの『Lathe of Heaven』に参加するなど、今やニューヨーク・ジャズ・シーンの顔とも言える存在だ。そんな彼の最新作『Into The Silence』が、3月2日(水)にヨーロッパを代表するジャズの名門、ECMからリリースされる。
本作は全編にわたって彼のオリジナル楽曲で構成されており、今までの作品よりも印象主義音楽に近い世界観が作り上げられている。それは、亡き父に捧げるために本作を制作したという彼の心情も大きく反映されているからだろう。優しくも力強い感情的な彼のトランペットはもちろん、これまでに幾度となく共演しているピアニストのヨナタン・アヴィシャイや、ドラマーのナシート・ウェイツらが彼を見事にサポートし、本作にさらなる輝きを与えている。
ECMの特徴とも言えるジャケットデザイン、そしてそれを象徴するかのような透明感のある美しいサウンドを聴かせてくれる本作。トータル的に見ても素晴らしい一枚に仕上がっている。
– リリース情報 –
アーティスト:Avishai Cohen
タイトル:Into The Silence
レーベル:ECM
発売日:2016年3月2日(水)
価格:2,700円(税込)