ベルギー出身のジャズマン、トゥーツ・シールマンスが22日の朝、入院先の病院で亡くなった。死因は老衰。94歳だった。
1922年にブリュッセルで生まれ、３歳からアコーディオンを演奏。のちにギターとハーモニカを本格的に演奏し始め、1950年にベニー・グッドマンのヨーロッパツアー参加。これを機にアメリカへ移住し、ジャズ界では珍しいハーモニカ奏者として世界的に活躍する。
1962年には自身の口笛をフィーチャーした「ブルーゼット」がヒット。映画『真夜中のカウボーイ』や『ゲッタウェイ』のサウンドトラックや『セサミストリート』テーマ曲のソリストとしても知られる。2001年にはベルギー国王より男爵位が授与された。2008年にはジャズミュージシャンにとってもっとも権威ある賞のひとつ2009 NEA Jazz Masters Awardsを受賞。
2014年に現役を引退し、近年は肩の怪我を治すリハビリの最中にあった。彼の死を受けて、ベルギーの首相シャルル・ミシェルがコメントを発表している。
「トゥーツよ、安らかに。温かい人格を持った偉大な芸術家に敬意を表する」