米老舗ギターブランドの「Gibson(ギブソン)」は、現地時間5月1日(火)米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を米裁判所に申請し、事実上の経営破綻となった。
創業から100年以上の歴史を持つ同社は、「Fender(フェンダー)」などと並ぶギターのトップ・ブランドとしてB.B.キングやジミー・ペイジなど、時代を超えて数々のアーティストたちに愛用されてきた。
近年、米国の音楽市場では“ギターを使わない音楽ジャンル”が人気を集めており、エレキギター市場も縮小傾向にあった。同社は、蘭フィリップス社のオーディオ事業や日本の音響機器メーカー・ティアックなどを買収し、ビジネスの多角化を図っていたが、債務が膨張し経営を圧迫していたという。
同社の抱える負債は最大5億ドル(約550億円)に達しており、今後の再編計画としてヘッドフォンやスピーカー、アクセサリなどのコンシューマー・エレクトロニクス事業から撤退し、本業であるギターなどの楽器ビジネスに専念する意向だという。
同社CEOのヘンリー・ジャスキビッツ氏は発表で「中核ビジネスに集中することで、長期的な経営の安定を信じている」と語っている。
ギブソン公式ページ
http://www.gibson.com/