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クインシー・ジョーンズ MJの『バッド』を語る

今年で30周年を迎えたマイケル・ジャクソンのアルバム『バッド』。米『ローリングストーン』誌は、同作制作の裏側についてプロデューサーを務めた名匠クインシー・ジョーンズが語ったインタビューを掲載。

このインタビューで「『バッド』制作前、アルバムのビジョンについてマイケルと話し合ったか」という問いに対し、クインシーは以下の回答とともに自身の成功論を語った。

「そういうことはしていない。一曲一曲に真摯に向き合っただけさ。私はこれまで一度たりとも富や名声のためにレコードを作ったことはないし、お金を追いかければ神様は背を向けてしまう。名曲とはそうやって作るものだ。人は、自分の意見や観点に陥りがちだが、大事なことは“みんな”や“チーム”という意識を持つことだ」

ならば、良いチームを結成するにはどうすればいいのか? また、チームにとってのベストを知る秘訣は? の問いに「私にはマイケルとのプロジェクト以前から“スーパースターチーム”がいたんだ。世界一のね。ベストを知るには失敗を経験すること。私はこの道70年、ビッグバンド、ゴスペル、ビパップなどで多くの間違いを重ね、学んできた」と回答。

さらに「私とマイケルのコンビネーションは完璧で、彼は歌とダンスの天才だったし、私はオーケストレーション・ジャンキーだった。必要なものはすべて揃っていたんだよ」とし、同作収録曲の制作背景を語った。

「マイケルは“今夜はビート・イット”、“ビリー・ジーン”、“今夜はドント・ストップ”など多くの曲をヒットさせ、次のステップに上がる必要があった。私はマイケルに『今こそ正直なアルバムを作るときだ』と言ったんだ。2曲を除いてマイケルはすべての曲を手掛け、私は私の抱える13人のソングライターに『自分自身がより良い人間になれる世界的なアンセムを作って欲しい』と依頼していた。その中のひとり、サイーダ・ギャレットがグレン・バラードと“Man in the Mirror”を書いてくれたんだ。結果『バッド』の楽曲のうち5曲がナンバーワンになったし、その中でも“Man in the Mirror”は最大のヒットとなったんだ」

「Man in the Mirror」のミュージック・ビデオはこちらから

「MTV News」が報じた『バッド』30 周年のニュースはこちらから

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