米公共ラジオ局「NPR」は、同局のプログラム『JAZZ NIGHT IN AMERICA』にて米テネシー州ナッシュビルのジャズ・シーンを特集した約4分のショート・ドキュメンタリーを公開した。
同映像では、通算6度のグラミー授賞歴を持つベーシスト、クリスチャン・マクブライドがホストを担当。「ナッシュビルと言えば、誰もがカントリー音楽やホンキー・トンク・バーなどを想像するでしょう」「ジャズ・ミュージシャンたちはなぜこの地をホームに決めたのでしょうか?」というナレーションから本編がスタート。
音楽産業のハブ的な位置にあるというナッシュビルは、音楽関連の仕事がニューヨークやロサンゼルスなどの大都市に比べ2倍以上。ギタリストのリンゼイ・ミラーは「移住した当初は普通の仕事に就くつもりだったけど、プレイする仕事の方が簡単に取れた」と語る。
本編では、地元の数少ないジャズ・クラブのひとつ「Rudy’s Jazz Room」も紹介。歌手のダラ・タッカーは、「ナッシュビルはカントリーの街。それは疑いようがない。だけどここにはジャズが成長し存続するための成熟したリッチな環境があるのよ」と語っている。
20世紀中盤はさまざまなタイプのミュージシャンを引きつけたというナッシュビル。その結果、ジャズとカントリーが融合したナッシュビル・オールスターズの『After the Riot at Newport』(1960年)などの名盤も生み出している。
今日でも数々のタイプのジャズが生まれるナッシュビルでは、ザ・タイム・ジャンパーズなどのジャズの影響を強く受ける「ウェスタン・スウィング」なども人気を博しているという。