11月2日(金)、2度のグラミー賞に輝く米トランペット奏者のロイ・ハーグローヴが、49歳の若さで死去。長年マネージャーを務めたラリー・クローシア氏によれば、ロイは兼ねてより腎臓に病を患っており、死因は合併症による心停止だったという。
1969年、米テキサス州ウェーコに生まれたロイは、高校時代にウイントン・マルサリスに見出され、在学中にプロ・デビュー。ジャズ・ミュージシャンとしてソニー・ロリンズ、ハービー・ハンコック、ジャッキー・マクリーン、オスカー・ピーターソンなどの名だたる巨匠たちと共演してきた。
一方で、ディアンジェロ、エリカ・バドゥ、コモンなどの諸作にも参加し、彼らやQティップ、ミシェル・ンデゲオチェロなどの同世代の精鋭たちともに「RHファクター」を結成。ヒップホップ/ネオソウルの隆盛にも貢献してきた。
1997年にはラテン・ジャズ作『ハバナ』でグラミー「最優秀ラテン・ジャズ・アルバム賞」を、2002年には、ハービー・ハンコックとマイケル・ブレッカーとのライブ作『Directions in Music: Live at Massey Hall』で「 最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・アルバム賞」を獲得。
マネージャーのクローシア氏は、今回の訃報をロイの公式SNSで知らせている。
「悲しい報告ですが、ロイ・アンソニー・ハーグローヴが49歳で旅立ちました。死因は兼ねてより患っていた腎臓の病による合併症でした。ロイはニューヨーク・コミュニティをはじめ世界中に愛されたミュージシャンで、彼のサウンドは世代を超えて、さまざまなミュージシャンに影響を及ぼしました。ロイは、彼の妻や母、兄弟や娘たちの中で今も生き続けているのです」