映画『ラストエンペラー』や『ラストタンゴ・イン・パリ』などの監督として知られるイタリア映画界の巨匠ベルナルド・ベルトルッチが亡くなった。77歳だった。
彼の広報を務める担当者によれば、死因はかねてから患っていた癌によるもので、11月26日(月)朝にローマの自宅で亡くなったという。
1941年、著名な詩人アッティリオ・ベルトルッチの息子としてイタリア・パルマに生まれたベルトルッチは、当初は詩で頭角を現し、21歳のときに映画監督を志す。
1962年の長編映画『殺し』(The Grim Reaper)で監督デビューを果たし、その後に発表した『暗殺の森』(70年)ではアカデミー賞脚本賞、『ラストタンゴ・イン・パリ』ではアカデミー賞監督賞にノミネートされた。
清朝最後の皇帝を描いた1987年公開の映画『ラストエンペラー』では、アカデミー賞作品賞をはじめ9部門を受賞。イタリア人監督としては初の「監督賞」も受賞している。
その後もリトルブッダ(93年)や『魅せられて』(96年)、『ドリーマーズ』(2003年)などの作品を発表。2012年に公開された『孤独な天使たち』がベルトルッチ最後の作品となった。
声明によれば、ベルトルッチの葬儀は親族のみのプライベートでおこなわれ、来週には公式なメモリアル・セレモニーが執りおこなわれる予定だという。