投稿日 : 2018.12.24 更新日 : 2019.10.02

山田竜輝(ディスクユニオン JazzTOKYO バイヤー/スタッフ)が選ぶ “2018下半期”ベストディスク

あの人が選ぶ“2018下半期”ベストディスク

山田竜輝
[ディスクユニオン JazzTOKYO バイヤー/スタッフ]
-PROFILE-
東京・お茶の水にある世界最大級のジャズ専門店、ディスクユニオンJazzTOKYOのバイヤー/スタッフ。併設のソウル・レアグルーヴ館とあわせて総面積100坪の売り場に、 ジャズ専門店としての基本的な品揃えはもちろん、世界中の良質な音楽ソフトを提供しています。

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山田竜輝が選んだ3枚

1.
Sam Wilkes
『Wilkes』

Louis ColeとともにKnowerとしても活動するUS西海岸のベーシストの初ソロ作。アンビエントの暖かな薄もやの中から立ち込める、煮えたぎるスピリチュアル・ジャズの熱気と、インディ・ロック的な宅録っぽいクール&チープな感じが丁度いい配分でブレンドされていて、いい湯加減の温泉のような、ほっこりする音楽だと思いました。

2.
八巻志帆
『HAZAMA Sway in Silence』

いわゆる「クラシック畑」出身、日本の若きバス・クラリネット奏者による、初めてのジャズ~ポスト・チェンバー・ミュージック作品。ジャズでバスクラと言えばEric Dolphyですが、彼女の演奏には機械的なフレーズも突飛な跳躍もなく、テーマからソロまで全てが、驚くほ「純度の高い”歌」であり、ECM的な質感ながら温かみと深みがある音色に胸を打たれます。

3.
aqubi
『scenes』

東京在住、男女ユニットの処女作。ピアノと歌が中心の静かな音楽ですが、シンプルなようで多面的、ポップなようで実験的、優しいのに媚びてない、ジャズ/ネオ・フォルクローレ/アンビエント/日本語ポップスが極めて高い次元で溶け合った稀有な一枚だと思います。むちゃくちゃ名作なのですが、今のところ配信と、CDは手売りのみのようです。年明けあたりから流通が始まるかもしれません。