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ジョアン・ジルベルト死去

“ボサノヴァの父”として知られるブラジル音楽界のパイオニア、ジョアン・ジルベルトが、7月6日(土)にブラジル・リオデジャネイロで死去。88歳だった。現在、死因は明らかにされていない

故アントニオ・カルロス・ジョビンや故ビニシウス・モラエスらとともに“ボサノバの創始者”とされているジルベルトは、1931年ブラジルのバイーア州ジュアゼイロ生まれ。1950年代初頭にレコーディング・デビューし、1958年のジョピン作曲/モラエス作詞による「想いあふれて(Chega de Saudade)」のジルベルト・バージョンが世界的ヒットととなり、ボサノヴァ・ムーブメントを形成。

1963年には、ジャズ・サックス奏者スタン・ゲッツと発表したアルバム『ゲッツ/ジルベルト』が大ヒットを記録し、第7回グラミー賞で「最優秀アルバム賞」を受賞。その後、元妻アストラッドが英語で歌った1964年のシングル「イパネマの娘」はビルボード誌で96週チャートイン(最高5位)という偉業を達成した。

2003年には70代という高齢でありながら初の日本公演を実施。その後2004年と2006年にも来日しており、2006年の公演は今年3月にBlu-ray BOXとして発売されている。

2008年夏の「ボサノヴァ50周年記念コンサート」を最後に公の場から姿を消したとされるジルベルトだが、今年8月にはその足跡を追ったドキュメンタリー映画『ジョアン・ジルベルトを探して』の公開を控えているところだった。

父の死を受け、息子ジョアン・マルセロ・ジルベルトは「父の闘いは気高いものでした。失いかけた独立の光の中でも尊厳を維持しようとしたのです」とコメントしている。

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