日本全国の“学生さん”によって運営される、ジャズ研究会やジャズサークルを紹介する当コーナー。記念すべきシリーズ第1回目を飾るのは、明治大学の「モダンジャズ研究会メランコリーキャッツ」です。ちなみに、なぜ“明大ジャズ研”がこの連載のオープニングを飾ることになったのか? 理由は簡単です。本誌『ARBAN』編集部から最も近い場所(徒歩10分)にあったから。
そんなメランコリーキャッツは現在、約50名の部員を擁し、男女比は半々くらい。いわゆるモダンジャズをコンボ形態(少数編成)で演奏するサークルだ。正確な発足年は“不明”とのことだが、OBにはギタリストの安藤正容(安藤まさひろ)氏や大友良英氏といった著名人も。とはいえ、楽器経験のない初心者も大歓迎。部員の約半数は、大学に入ってから楽器を始めたという。
普段の活動は、毎週水曜と土曜に行われるセッションを中心に、毎年6月と12月に定期ライブを開催。他大学との交流も盛んで、合同セッションを開催することもある。活動場所は、明治大学(駿河台校舎)に隣接するサークル部室棟の10号館。
「場所(東京・御茶ノ水)が、他の大学からのアクセスも良いので、いろんな人が来てくれます。見学希望者も多い方だと思いますよ」
そう語るのは、部長の谷本るみさん(文学部3年)。だが、ホテルやオフィス、店舗などが隣接する“都心の大学”ならではの配慮もある。
「基本的に、音を出していいのは部室の中だけ。管楽器は特に響くので、廊下での音出しも禁止です」
その一方で、日本最大規模の楽器店街が徒歩1分という好立地は、演奏者にとってかなり魅力的。ところが、長年抱える“楽器にまつわる憂鬱”もあった。
「部室で何十年も使い続けているピアノの調子が悪くて。それでも我慢して使い続けていたんですけど、先日ついに、レの音が出なくなりまして……」
これはさすがにダメだろう、ということで買い換えに踏み切ったそうだ。取材時はちょうど6月上旬の「前期ライブ」を控えた時期で、部室内で行われるセッションにも熱が入る。各々のプレーヤが渾身のソロを披露するなか、新調したピアノの音がひときわ鮮烈に響いていた。
明治大学モダンジャズ研究会メランコリーキャッツ
https://sites.google.com/site/melancholycats/
Twitterはこちら
https://twitter.com/melancholycats