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アメリカで放映された「ジャズ・フェスティバルのテレビCM」を集めてみました。古くは80年代から、ごく最新のものまで、手法も趣向もさまざま。ただの告知なのに、なぜか何度も見たくなる“30秒のメッセージ”集です。
まずは80年代のテレビCMから。かつてニューヨークで開催されていた“超有名”夏フェス。
クール・ジャズ・フェスティバル
放送は1982年。シンプルで力強い構成。チャック・フィンドリーら、名うてのミュージシャンを起用した力作。レトロ感も含め、最高です。
こうしたジャズフェスのCMは、いくつかのパターンに分類できます。まずは現代の、ごく一般的な(アメリカのローカル)ジャズフェスCMから見ていきましょう。どの地方でも圧倒的に多いのがこのパターンです。
デントン・アーツ&ジャズ フェスティバル(テキサス州デントンで開催)
サウスベンド・ジャズ・フェスティバル(インディアナ州サウスベンドで開催)
おもな特徴は4つ。まずナレーションは渋い男性声。そして「出演者」をアーティスト写真(静止画)で挿入。さらに、「前年の会場風景」をふんだんに使用。最後に「協賛企業のロゴ」を連発。これが基本パターンです。
しかし、同じ手法でも、有名人が多数登場して、なおかつナレーションが落ち着いた雰囲気の女性だと、一気に洗練されます。
リッチモンド・ジャズ・フェスティバル(バージニア州リッチモンドで開催)
さらに、もうちょっと頑張って「出演者紹介はすべて動画」で「曲をたくさん使用」すると、こうなります。
ロウカントリー・ジャズ・フェスティバル(サウスカロライナ州ノースチャールストンで開催)
ここまでが(全世界的に)もっとも多いパターンです。一方、伝統ある有名ジャズフェスになると、ちょっと豪華&おしゃれになります。
モントレー・ジャズ・フェスティバル(カリフォルニア州モントレーで開催)
あのエスペランサ・スポルディングより、素人女性の登場時間の方が長かったりして、なんか“余裕”って感じです。もう、ナレーションすら入りません。しかし、上には上がいます。スポンサーはおろか出演者すら紹介しない、独自の表現で勝負するジャズフェスCMがこれ。
サンフランシスコ・ジャズフェスティバル(カリフォルニア州サンフランシスコで開催)
ギャングスタなローライダーも、じつは“どジャズ”が大好き。でも、イマっぽい不良キャラも守らなければならない……。モダンジャズの中毒性の高さとチャーミングな側面を、わずか30秒のドラマで表現した傑作。ジャズが流れている間だけ見せる3人の満足げな笑顔も素敵です。このサンフランシスコ・ジャズ・フェスティバルは、他の年も一貫したコミカル路線。続けて2本どうぞ。
いずれも西海岸のランドマークを効果的に使用してます。さて、その一方で、出演アーティストを大胆に起用するパターンも。
デトロイト・ジャズフェスティバル(ミシガン州デトロイトで開催)
シンガーのシリル・エイメー出演!
こちらは大御所、ロン・カーターが出演! しかも、粋な語り&演奏までさせてます。
以上、なぜか何度も見たくなるジャズフェスCM(アメリカ編)でした。