投稿日 : 2016.03.04 更新日 : 2018.01.10
テデスキ・トラックス・バンド『レット・ミー・ゲット・バイ』
文/定成寛
- タイトル
- レット・ミー・ゲット・バイ
- アーティスト
- テデスキ・トラックス・バンド
- レーベル
- Concord Records
- 発売日
- 2016.01.29
オールマン・ブラザーズ・バンドのオリジナル・メンバー、ブッチ・トラックスの甥で、再結成したオールマンのギタリストだったデレク・トラックスと、その妻スーザン・テデスキによる12人編成バンドの新譜。サザン・ロックは生きている、いや、進化を続けていると確信させる傑作だ。
このアルバムには伝統と革新の両方がある。例えば「ジャスト・アズ・ストレンジ」。メロディ・ラインやフォーマットは南部のマディなブルーズを見事に受け継ぎ、ブラス・アレンジやキーボード、美しいコーラスは伝統を踏まえた革新に溢れている。
サザン・ロック、ブルーズ・ロックにオマージュを捧げ、そのエッセンスを取り入れる若手バンドは多いが、サザン・ロック側からのアプローチも聴き逃すべきではない。アルバム後半で光り輝く「ヒア・ミー」など、すべてのロック・ファンの心を掴む名曲の誕生という気すらしてくる。米国音楽の底力にノックアウトされる悔しい一枚。
■Universal Music
http://www.universal-music.co.jp/tedeschi-trucks-band/products/ucco-1166/
トラックリスト
1. エニハウ
2. ラフ・アバウト・イット
3. ドント・ノウ・ホワット・イット・ミーンズ
4. ライト・オン・タイム
5. レット・ミー・ゲット・バイ
6. ジャスト・アズ・ストレンジ
7. クライング・オーヴァー・ユー/スワンプ・ラーガ
8. ヒア・ミー
9. アイ・ウォント・モア
10. イン・エヴリー・ハート
11. ラフ・アバウト・イット(ライブ)*
12. キープ・オン・グロウイング(ライブ)*
13. スティックス・アンド・ストーンズ(ライブ)*
*ボーナス・トラック