投稿日 : 2015.07.01 更新日 : 2018.01.23
Montreux Jazz Festival
文/山本将志
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現在、世界各国でジャズ・フェスティバルが開催されているが、世界3大ジャズ・フェスティバルと呼ばれ、多くのジャズ・ファンの憧れであり続けるフェスがある。Newport Jazz Festival(1954年~、アメリカ)、Monterey Jazz Festival(1958年~、アメリカ)、そして今回フォーカスする「Montreux Jazz Festival(1967年~、スイス)」だ。この「Montreux Jazz Festival」は、Newport、Montereyと異なり、16日間という開催期間の長さや、ジャズに固執するのではなく、幅広いジャンルのアーティストが登場するのも特徴的だ。そして来年には、50周年というメモリアルな開催を迎えようとしている。本特集は、この「Montreux Jazz Festival」の魅力を、フェスティバルを立ち上げた、クロード・ノブス(Claude Nobs)とも親交が深く、日本でMontreux Jazz Festivalを広めるための活動をしているモントルーサウンズ・エンタテイメント株式会社 代表取締役社長の酒井氏のインタビューを交えご紹介したい。
モントルー・ジャズ・フェスティバルについて
2016年で50周年。
半世紀の間に刻まれた歴史的プログラムとパフォーマンスの数々
この半世紀のなかには、数々の歴史的パフォーマンスが存在する。特に、1991年に行われた25周年アニバーサリーでのクインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)がディレクターとなりマイルス・デイビス(Miles Davis)とギル・エヴァンス・オーケストラ(Gil Evans Orchestra)などによって行われたコンサートが歴史的瞬間としてあげられる。近年では、プリンス(Prince)のサプライズセッションや、レディオヘッド(Radiohead)、エリカ・バドゥ(Erykah Badu)らの出演。その他にも、20周年ではキース・ヘリング(Keith Haring)、アンディー・ウォーホル(Andy Warhol)がポスターをデザインしたり音楽以外のところでも注目を集めている。
ハービー・ハンコックからケミカル、
レディー・ガガまで、ジャンルレスなラインナップ
これほどまでにジャンルレスなジャズ・フェスティバルも珍しい。特に今年のラインナップは、ジャズ界の巨匠、ハービー・ハンコック(Herbie Hancock)もいれば、世界でもっとも有名なダンスアクト、ザ・ケミカル・ブラザーズ(The Chemical Brothers)、現代ポップアイコンの最高峰、レディー・ガガ(Lady Gaga)とアメリカのショウビズが最敬礼するトニー・ベネット(Tony Bennett)がデュエットで登場。さらには、世界最強リズムチーム、スライ&ロビー(Sly & Robbie)、近年ジャンルを超えて世界を魅了したジェイムス・ブレイク(James Blake)、現代のR&Bを切り開いた、メアリー・J.ブライジ(Mary J. Blige)にディアンジェロ(D’Angelo)など、「このフェスで聴けない音楽はない」といえるほど、さまざまな音楽が楽しめる。
まるで天国へ行く途中にリヴィエラ。
ため息がでる美しいロケーション
Montreux Jazz Festivalの大きな魅力は美しいロケーションの中で開催されるという点だ。アルプスの山々と湖といった雄大な自然を誇るスイス。特にこのフェスで特徴的なのがスイスとフランスにまたがる、中央ヨーロッパで2番目に大きい三日月型の湖「レマン湖」とその湖畔にある「シヨン城」。レマン湖から眺めるシヨン城の姿は、中世ヨーロッパにタイムスリップしたようでもあり美しい。また、避暑地ということもあり、過ごしやすい気候はヨーロッパ有数のリゾート地としても機能している。フェスは16日間毎日行われ、通常2万人が住む街に20万人以上ものファンが集まるまでに至っている。
Montreux Jazz Festivalの名を
一気に世に知らしめたライブレコーディング盤
Montreux Jazz Festivalはフェス自体のクオリティーではもちろん、さまざまなものでブランディングを図っている。その1つに、ライブレコーディング盤のリリースがあげられる。特にMontreux Jazz Festivalの名を世に知らしめたのがモダンジャズを代表するピアニスト、ビル・エバンス(Bill Evans) の『At The Montreux Jazz Festival』だ。67年の開催は集客に苦難を強いられたが、68年にビル・エバンス・トリオのパフォーマンスをライブ録音した本盤が広告として機能し認知度を広めることとなる。また、本フェスにおけるマイルス・デイビスの全パフォーマンスを20枚にパッケージした『The Complete Miles Davis at Montreux 1973-1991』もコレクターズ・アイテムと化している。
- タイトル: Montreux Jazz Festival 2015
- 開催日: 7月3日~7月18日
- 会場: スイス・モントルー
Line Up
Al Jarreau
Avishai Cohen
Benjamin Booker
Hot Chip
Hudson Mohawk
James Blake
Jamie xx
Jason Moran
Lady Gaga & Tony Bennett
Mary J. Blige
SBTRKT
The Chemical Brothers
Auditorium Stravinski
- Emeli Sandé
- John Legend
- Sinéad O’Connor
- Jackson Browne
- Mariam The Believer
- Nils Frahm
- Damien Rice
- D’ANGELO AND THE VANGUARD
- Alabama Shakes
- Paolo Nutini
- Thought Forms
- Portishead
- Liv Warfield & The NPG Hornz
- Lionel Richie
- Los Lobos
- Toto
- Lenny Kravitz
- Songhoy Blues
- Santana
- Maria Gadú
- Caetano Veloso & Gilberto Gil
- Jacob Collier
- Chick Corea
- Herbie Hancock
- Melody Gardot
- Louis, Matthieu, Joseph & Anna Chedid
- Zaz
- Caro Emerald
- “Beyond the Memory” Tour
- Paco de Lucia
- George Benson
Montreux Jazz Club
- Soak
- The Staves
- Montreux Jazz Academy Project
- Bugge Wesseltoft and Friends
- Tommy Castro and The Painkillers
- Fred Wesley & the new JB’s
- Christian McBride
- Lizz Wright
- Hugh Coltman
- Dianne Reeves
- Alex Goodman
- David Sanborn
- Lorenz Kellhuber
- Justin Kauflin Trio
- Kronos Quartet & Trio Da Kali
- Leon Bridges
- Ruthie Foster
- The Two
- Sly & Robbie
- Nils Petter Molvær
- Jerry Léonide Quintet
- The Bad Plus Joshua Redman
- Rae Morris
- Anna Calvi
- Alita Moses
- Somi
- James Vincent McMorrow
- Hiatus Kaiyote
- Dhafer Youssef
Montreux Jazz Lab
- Ibeyi
- Oscar and the Wolf
- Lilly Wood & the Prick
- Thylacine
- David August
- Fritz Kalkbrenner
- Maya Jane Coles
- Âme
- Foxygen
- dEUS
- The War on Drugs
- Buraka Som Sistema
- Die Antwoord
- Nick Mulvey
- Sam Smith
- Monica Heldal
- George Ezra
- Sebastien Schuller
- Jack Garratt
- Sophie Hunger
- Protoje & The Indiggnation
- Groundation
- Dub Inc
- Kid Wise
- Foals
- Kwabs
- The Kooks
- Fakear
- alt-J
- Joke
- A$AP Rocky
- Isaac Delusion
- Asaf Avidan
- AaRON
- Baxter Dury
- Aloe Blacc