1996年よりSHIBUYA CLUB BALL(東京都渋谷区)にてDJ活動をスタート。出会ったバンド、playaの音源リリースをきっかけに、 2002年ディスクユニオン内の制作レーベル、DIW THE GARDENを開始。2005年ディスクユニオンのスタッフが集いそれぞれの頭文字を取って命名した、Think! Recordsを始動、世界中の音源を新旧ジャンル問わず復刻することをメインに現在も活動中。2012年10月よりスタートした新レーベル、Playwrightはfox capture plan、bohemianvoodooなどの大ヒットを生み出し、活動3年にしてセールス10万枚を超えるシーンの最重要レーベルへと成長した。
My Roots――自らを振り返って、そしてここから。ディスクユニオンに入社して16年、制作に携わって14年。自分を動かし続けるのは、音楽に対する好奇心や探究心はもちろん、関わってくれている人たちから得る刺激や、応援してくれる皆様の声あってこそですが、あの時――青春時代の衝撃、初めて出会った未知の音楽やアートワーク、それを取り巻くシーンの奥深さ、その瞬間をいつまでも追い求めているのかもしれません。3枚のレコードとともに、振り返ってみたいと思います。ジャケット写真は、保有する現物を撮影しました。染み込んだ思い出が少しでも伝われば、と思います。
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- MONDO GROSSO
- Family
まず目に飛び込んできたアートワーク、これがお気に入りすぎて、大学の卒業アルバム個人写真にわざわざ手持ちして一緒に写ったほどでした。2014年にPlaywrightからリリースしたコンピレーション『Family』(PWT-012 タワーレコード限定商品)は、まさにこの作品をモチーフとして、アートワークの提案をしました。ジャケットの擦れ具合が、どんなに好きだったかを物語っていますね。
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- Love Tambourines
- Alive
ラヴ・タンバリンズは当時“渋谷系”の代表格として注目されていて、私もレコードを持っていましたが、中古レコード店でこのプロモ盤を発見して“なんだこりゃ!?”とびっくりして即買いしたのを覚えています。全曲のインスト・バージョンを収録した2枚組。ELLIEさんご本人にサインしてもらったこの盤は一生の宝物です。私も制作の仕事に携わるようになって、プロモーションすることの意味を少しずつ理解している途中ですが、こんな豪華なプロモ盤は今となっては考えられないですね。でも、いつか真似してやろう。Playwrightはインストバンドが多いから、逆にボーカル入りのプロモ盤なんて、どうでしょう??
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- The Jazz Defektors
- Same Title
そして月日が流れ、制作に関わるようになって復刻を手がけたこの作品は、単なるストレート・リイシューではなくたくさんの新要素が詰まっていました。リード曲「Another Star」のKei Kobayashi Routine Jazz Editをボーナス収録、そしてオリジナル・ライナーノーツにくわえ、松浦俊夫さんによる書き下ろし新ライナーノーツ。さらに須永辰緒さんによるステッカーコメント。思えばただのファンだった私が憧れである大先輩達の力を借りてひとつの作品を作り上げて、、、こんな幸せなことはないですね。作ってみて本当に楽しかった作品のひとつです。