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Look Back at 2016
2016年もアメリカ、ヨーロッパとレコードの買付で飛び回り、行く先々で人、音楽と素晴らしい出会いがありました。今回選んだ3枚はその時に出会い、飛びっきりの思い出が詰まった3枚です。新譜ではアンダーソン・パーク『Malibu』が一番聴いたかな。2017年も素晴らしい出会いが待っていますように!
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- Mal Waldron
- Candy Girl
パリに行った際、友達に『これ知ってるか、オリジナル盤を手に入れたんだよ』と言われたのが確か今年の春。まさかそれをそのまま再発してしまうとは。これは公式にリリースされずプロモーション盤のみ存在し、その数20枚とも言われるレア物。アフロファンク・グループ、ラファイエット・アフロ・ロック・バンドの面々が参加していてジャズ・ファンク色強く、レアグルーヴ好きも気に入るであろう内容。オリジナル盤はジャケットがない為、再発するにあたって彼が独自で3種類作ったそう。何故か3種類も。
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- V.A.
- Digital Zandoli
これもパリに行った時。Digger‘s Digestのジュリアンに『Kout? Jazz』に続くコンピを作ったよと言われ、宣伝用のカセットテープをもらいレコード盤の仕入れまで行った1枚。西インド諸島のズーク音楽をコンパイルした物で、彼の家ではじめて聴かせてもらった時は相当なインパクトでした。トロピカルなブギーからファンク、カリビアンなものまで収録といったら軽く聞こえそうだけど本当に極上のトロピカルなブギーからファンク、カリビアンを収録。個人的なお気に入りはO.R.E.Aの『Biguine Inferno』。2016年、僕の中でのパリはこんな感じの音がビュンビュンと鳴っています。
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- Dennis Coffey
- Hot Coffey In The D
気温がマイナスの極寒デトロイト。その日の買付仕事最後のレコードショップにて店主から『今夜近くのBARでデニス・コフィーがライブをするよ』と教えてもらい、会計後そこのBARに直行。最前列に席を取り、フライドポテトをつまみながらビールで出番待ち。カルテット編成でのライブで、待ちに待った1曲目はスタンダードの「On Green Dolphin Street」、続く2曲目は「Summertime」。ファンキーなのを期待していたので少し残念。疲れもあったのでセカンド・セットを見ずに帰ることに。でもせっかくだからと一緒に来た買付仲間とデニス・コフィーに、観られたお礼と日本ではあなたのファンキーな楽曲が今でも人気だよと伝達。コートも着て店を出ようとしたその時、セカンド・セットの1曲目が「Theme From Black Belt Jones」、続く2曲目は「Scorpio」! これじゃホテルになんて帰れません。疲れも吹っ飛び踊り続け、最後には記念撮影まで。このアルバムは『Scorpio』誕生前の68年未発表ライブ音源で、この日のセカンド・セットの様なファンキーな曲が目白押しです。