【東京・御茶ノ水／cafe104.5】上質なカジュアルとは？ その真意がわかる空間

「この周辺は、近くに楽器街や古本屋街、さらには美味しい飲食店が並ぶ場所。食と音楽と居心地のいい空間は、ブルーノートのポリシーにも合うと思うんです」と、広報の谷本さんは語る。

『cafe104.5』はブルーノート・ジャパンがプロデュースするカフェ&エピスリー。それだけに音響にもこだわっており、スピーカーはブルーノート東京のB1フロアにも設置されている『タグチクラフテック』のものが使われている。天井から木の樽のようなものが吊るされているが、これはこの空間に最適化された無指向性スピーカーだ。また、ミニライブやDJイベントなども行われるため、各種機材はブルーノート専属のPAチームがセレクト。カフェとは思えない充実の設備を誇っている。

「音響の良さも手伝って、ブルーノート東京に出演するアーティストがDJをしてくれたり、トークショーをしたり。また、ミニライブも不定期で行っています。特に、インコグニートのブルーイさんは、スケジュールさえ合えば来日のたびにDJをしてくれるようになりました。でも、この店舗は音楽以外のカルチャーも柔軟に提案できることも大きな魅力なんです」（谷本さん）

音楽関連以外では、アンビエント系のDJの選曲による週末の朝ヨガや、シニアシェフの長澤氏が自ら希望したという料理教室などユニークな試みが行われている。また、店内にある壁面を利用し、国内外のアーティストの作品を常時展示。およそ半年ごとアーティストが入れ替わるという力のいれようだ。

「料理は、フレンチをベースにしていますが、ジャンルにとらわれず自由なラインナップです。旬な食材はもちろん、仕入れ状況に応じたひとひねりある料理を提供させていただいています。また、見た目にも美しいデザートは女性のお客様に人気があり、皆さん写真を撮られていますね」（坂井さん）

店内は全体的にウッディだが、レンガを用いた壁面などもあり、上質で落ち着いたカジュアルさが心地いい。年配の常連さんの中には、お気に入りのジャズのレコードをお店にストックしている人も。取材中も、70代くらいの男性がマイルス・デイヴィスをそっとリクエストしていた。

「スタッフはみんな音楽好きですので、通常営業時のBGMは時間帯や曜日、天候に合わせて選曲しています。また、ブルーノート東京のために来日しているアーティストの音源をセレクトすることもあります」（坂井さん）

一度知ってしまったらまたふらりと来たくなる、まさにいつか常連になりたいお店。帰りには、エピスリー（デリカテッセン）コーナーで、パティシエ特製のパウンドケーキやプリンなどの名物スイーツをお土産にすることをお忘れなく。

・店舗名／cafe 104.5
・住所／東京都千代田区神田淡路町2-101 ワテラスタワー2F
・営業時間／11:30～23:00（月～金）、11:30～22:00（土・日・祝）
・定休日／無休　＊年末年始をのぞく　貸切営業も多いため要確認
・電話番号／03-3251-1045

・オフィシャルサイト／http://www.cafe1045.com/