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休日、ゆったりとした気分で音楽を楽しみたい。そこに合わせる素敵な一杯とは? そんな音楽とお酒のマリアージュを楽しむ連載。第12回目は、BBQ料理とクラフトビールが自慢の人気店『HATOS BAR(ハトス バー)』のディレクターであり、DJとしても活躍するKONさんにセレクトしていただきました。
ベランダでぼーっと過ごしたいときに聴きたい曲
フリートウッド・マック
「アルバトロス」
このところ、日本のみならず世界中が不安な日々を過ごしていますが、うららかな春の休日は何も考えずにゆったりと過ごしたい。そんな思いからセレクトしたのが、フリートウッド・マックの「アルバトロス」です。鳥がゆったりと羽ばたいているような、ギターのアンサンブルが心地いい名曲。ぼーっとするのに最適なんです。
フリートウッド・マックはメンバーが変わるたび、その音楽性も大きく変化してきたバンドです。この曲は彼らの初期であるブリティッシュ・ブルースロック時代のもので、若きギタリストのダニー・カーワンが加入した影響が大きいと言われています。1968年にシングルが発売され、全英で1位になるほかヨーロッパでも大ヒットしました。こんなゆるいインスト曲が人気になるというのもすごいですよね。
アルバム『イングリッシュローズ』にも収録されていますが、僕が持っているのはイギリス編集盤『The Pious Bird of Good Omen(邦題:聖なる鳥)』。いつかオリジナルのシングルも欲しいなと思っています。 DJでかける機会はあまりないですが、お店ではお客さんの少ない開店直後や閉店間際などに流していることが多いです。
コーヒーの生豆とともにオーク樽で熟成させたビール
de Garde(デ・ガード )
『The Cafe(ジ・カフェ)』
気持ちいい春の日に、インスト曲の「アルバトロス」と一緒に味わいたいのが、デ・ガードの『ジ・カフェ』。自然発酵させたワイルドエールと、コーヒーの生豆を2年間オーク樽で熟成させたクラフトビールです。コーヒー豆が果実のように働いて、アプリコットや梅ジュースのようなフルーティな酸味が楽しめます。口当たりがいいのでぐびぐびと飲めて、春に最高のクラフトビールです。
デ・ガードは、アメリカはオレゴン州ティラムックにあるブリュワリー。ウェストコースト北部の海沿いの街で、酪農が盛んなことで知られています。同社は天然酵母だけを使い、木樽で熟成させ、瓶詰め後に二次発酵させるエール造りが特徴。ちなみに、デ・ガードにはKEEPという意味があるようです。
共通点は「青空」と「平和」な気分
マリアージュポイントは、青空を思い浮かべる楽曲「アルバトロス」と、青空をいっぱい浴びているビール『ジ・カフェ』ということでしょうか。
また、当初はメンバーからの反対もあったというギタリスト、ダニー・カーワンが加入したことで生まれた曲と、コーヒーの生豆という意外性のあるものを加えたことで生まれた一杯。どちらも、暗くなりがちな気分を、ほんわかと明るくしてくれるところが共通点かなと思っています。
『HATOS BAR(ハトス バー)』ディレクター/ティモシー・リアリー・ラボ
CM制作会社やジャズバーのブッキング担当などを経て、『HATOS BAR』のディレクターに。レーベル兼DJ集団の『ティモシー・リアリー』としても活動中。
・店舗名/ハトスバー
・住所/東京都目黒区中目黒1-3-5 プリンスコーポ106
・営業時間/18:00~25:00
・定休日/日曜
・電話番号/03-6452-4505
・オフィシャルサイト/http://hatosbar.org/