投稿日 : 2020.04.01 更新日 : 2020.05.21

ウォレス・ルーニーが死去 コロナウイルス感染で

ウォレス・ルーニーの写真

米ジャズ・トランペッターのウォレス・ルーニーが、コロナウイルスの感染により亡くなった。59歳だった。訃報を伝えた米「NPR」によると、ルーニーは3月25日(水)に米ニュージャージーの大学病院に搬送されたものの、3月31日(火)の朝に息を引き取ったという。

ジャズ界では、ルーニー以外にもコロナウイルスの犠牲者が出ており、3月22日にはピアニストのマイク・ロンゴが、3月24日にはカメルーン出身のサックス奏者マヌ・ディバンゴが亡くなっている。

1960年、米フィラデルフィアに生まれたウォレス・ルーニーは5歳でトランペットに出会い、クラーク・テリーに師事しながら12歳になるまで5人編成のブラスバンドに参加。10代の頃にはデューク・エリントン芸術学校に通い、その後は名門バークリー音楽大学で音楽を学んだ。

アート・ブレイキーによって「ジャズ・メッセンジャーズ」に迎え入れられたルーニーは、ウィントン・マルサリスやテレンス・ブランチャードが務めたトランペットの座を後任。また、トニー・ウィリアムスのメンバーとしても1980年代から90年代にかけて数々の録音をブルーノート・レコードに残した。

また、彼のヒーローであったマイルス・デイビスに師事し、バンドにも参加。1991年の「モントルー・ジャズ・フェスティバル」にもメンバーとして出演している。

その後も、チック・コリアやファラオ・サンダース、オーネット・コールマンといった巨匠たちとも共演。自身のリーダー作も、その生涯で20作以上を残している。