投稿日 : 2020.06.15
ジャズ・ミュージシャン/作曲家のレニー・ニーハウス死去 ─多くのクリント・イーストウッド作品手がける
ハリウッド映画界の名匠クリント・イーストウッド監督の作品音楽をで多く手がけた米ジャズ・ミュージシャンで作曲家、レニー・ニーハウスが5月28日、カリフォルニア州の自宅で亡くなった。90歳だった。詳しい死因は不明だが、ホスピス・ケアを受けていた。米メディアが報じた。
レニー・ニーハウスは1929年ミズーリ州セントルイス生まれ。10代の時からクラリネットやアルトサックスを手にし、ロサンゼルスで音楽を学ぶ。ミュージシャンを志し、ロサンゼルスのジャズクラブで、チェット・ベイカーやハンプトン・ホーズ、ショーティ・ロジャーズなどウェストコースト・ジャズのミュージシャンらと演奏。
スタン・ケントンの楽団メンバーとしてツアーに参加し、陸軍除隊後に再びケントンの楽団へ。その後ハリウッドを拠点に活動し、人気テレビドラマ『チャーリーズ・エンジェル』『署長マクミラン』などの制作に参加した。
ジャズ好きで知られる俳優で監督のイーストウッドと知り合い意気投合。ニューオリンズを舞台にした映画『タイトロープ』(84年)を皮切りに、『ハートブレイク・リッジ/勝利の戦場』(86年)『マディソン郡の橋』(95年)『真夜中のサバナ』(97年)『トゥルー・クライム』(99年)『スペース・カウボーイ』(2000年)『ミスティック・リバー』(03年)『ミリオンダラー・ベイビー』(04年)「チェンジリング』(08年)など数多くのイーストウッド作品で音楽を担当した。
チャーリー・パーカーの生涯を描いた『バード』(88年)では、主演のフォレスト・ウィテカーに演奏の指導も行ったという。太平洋戦争の激戦を日米双方の視点で描いた『父親たちの星条旗』『硫黄島からの手紙』(共に2006年)にも参加した。