ブラジル音楽界のレジェンド、カエターノ・ヴェローゾのドキュメンタリー映画『Narcissus Off Duty』が制作され、9月7日の「ヴェネチア国際映画祭」でプレミア上映される。
1968年、軍事独裁政権時代のブラジルで、ジルベルト・ジルらと反軍事政権を謳った“トロピカリア(※)”を提唱し、強烈な告発ソングを歌ったことで投獄されたカエターノ・ヴェローゾ。本作は、そんなカエターノの過去をふり返り、その経験が彼の音楽にどのような影響をもたらしたかを描く。
※トロピカリア=1960年代後半にブラジルで起きた、音楽を中心に、現代美術、演劇、映画などのカウンター・カルチャーが連動して広がった芸術運動。1960年代末期には下火になった。
劇中では、この経験を経て生まれたカエターノの名曲の数々が流れるほか、彼と所縁のある数々のミュージシャンが彼の投獄についてを詳細に語る(日本での公開は未定)。
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