フランシス・フォード・コッポラ監督(左)と、「ゴッドファーザー」シリーズの主演を務めた俳優アル・パチーノ。2019年のハリウッド映画賞授賞式にて。
米ハリウッド映画界の巨匠フランシス・フォード・コッポラ監督が、映画「ゴッドファーザー(The
Godfather)」シリーズ3部作の最終作「ゴッドファーザー PART3」のエンデイングなどを再編集し、今年12月に公開されることが判明した。1990年12月の公開から30周年に当たり、出来栄えに満足していなかった監督の念願がかなうことになった。日本での公開時期は不明。
3部作は、ベトナム戦争を描いた「地獄の黙示録(Apocalypse Now)」とともにコッポラ監督の代表作で、ハリウッド映画の金字塔。ロバート・デニーロ、マーロン・ブランドが主人公ヴィトー・コルレオーネを演じたマフィア一家の物語で、「PART1」は1972年、「PART2」が74年に公開。大ヒットを記録し、いずれもアカデミー賞作品賞や脚本賞などを受賞。同2作は米国立フィルム登録簿に永久保存された。
「PART3」は、アル・パチーノが演じた2代目ボス、マイケル・コルレオーネの最晩年の苦悩を描いた物語で、アンディ・ガルシアやダイアン・キートン、タリア・シャイア、ソフィア・コッポラらが出演。だが興行的に前2作のような成功を収めることはできず、当時の評判も芳しくなく、アカデミー賞作品賞、監督賞などにノミネートされながらも受賞を逃した。
今回は、原作者マリオ・プーゾがコッポラと当初描こうとしていた内容に沿って再編集される予定で、タイトルは「The Godfather, Coda: The Death Of MIchael Corleone(原題「ゴッドファーザー/コーダ マイケル・コルレオーネの死」)」。
作品の再編集を長年検討していたというコッポラ監督は今回の「最終バージョン」で「冒頭とエンディングを新たにし、いくつかのシーンやショットなどに手を加えた」とコメント。ゴーサインを出した映画会社パラマウント・ピクチャーズへの感謝を表明した。