2022年秋の開業に向けて準備が進む九州新幹線(武雄温泉ー長崎間)の列車名を「かもめ」に決定したとJR九州が発表した。
「かもめ」は、1961年から現在まで約60年もの間親しまれてきた長崎行きの特急列車の名称としても知られる。
デザインは、豪華寝台列車「ななつ星in九州」や九州新幹線「つばめ」など、JR九州の車両を長く手がけている水戸岡鋭治(ドーンデザイン研究所)が担当。
車両はJR東海が営業投入しているN700S(16両編成)を6両編成に短編成化して導入する。
<N700Sの主な特徴>
(1)安全性・安定性の向上
・ATCとブレーキシステムを改良し、地震時のブレーキ距離を短縮
(2)異常時対応力の強化
・バッテリ自走システムを搭載し、長時間停電時において自力走行可能
・防犯カメラを従来の客室入口やデッキ部に加え、客室の天井にも設置し、車内におけるセキュリティを強化
・緊急時にお客さまと乗務員が通話できる装置を、お客さまに分かり易い客室内に設置し、異常時の即応体制を強化
・自然災害等で長時間停電した場合でも一部トイレの使用が可能
(3)快適性・利便性の向上
・モバイル用コンセントを全座席に設置し、利便性を向上
・多目的室・多機能トイレ等のバリアフリー対応設備を設置
(4)ランニングコストの低減
・走行抵抗を低減した先頭形状(デュアル スプリーム ウィング形)の採用や次世代半導体「SiC素子」の駆動システムの採用により、消費電力を削減
・パンタグラフやブレーキ装置の摩耗部品を長寿命化し、交換周期を延伸することで、検修作業の省力化を実現