写真は2020年1月、「第62回グラミー賞」プレミア・セレモニーの様子。壇上はエスペランサ・スポルディング。『12 Little Spells』でベスト・ジャズ・ボーカル・アルバム賞を受賞した。
2021年(第63回)グラミー賞の候補作が発表されました。その中からジャズ・カテゴリー(5部門/全25候補)の作品をピックアップ。部門ごとに試聴リンクつきで紹介します。
この機会に、今年リリースされた “ジャズ傑作アルバム” を総チェックしつつ、グラミー獲得予想をたててみるのも面白いかも。結果発表(授賞式)は、2021年2月1日(日本時間)です。
【ジャズ・カテゴリ 全5部門】
●ベスト・インプロバイズド・ジャズ・ソロ
●ベスト・ジャズ・ボーカル・アルバム
●ベスト・ジャズ・インストゥルメンタル・アルバム
●ベスト・ラージ・ジャズ・アンサンブル・アルバム
●ベスト・ラテン・ジャズ・アルバム
「ベスト・インプロバイズド・ジャズ・ソロ」候補5作品
優れた即興演奏やソロ・パフォーマンスを讃える賞。アルバムではなく、楽曲(と演奏者)が対象。アドリブ演奏を重視するジャズならではの部門。
◆対象曲:「GUINEVERE」
◆ソリスト:クリスチャン・スコット・アトゥンデ・アジュア
◆収録アルバム:『Axiom』
◆対象曲:「PACHAMAMA」
◆ソリスト:レジーナ・カーター
◆収録アルバム:『Ona』Thana Alexa
◆対象曲:「CELIA」
◆ソリスト:ジェラルド・クレイトン
◆収録アルバム:『Happening: Live At The Village Vanguard』
◆対象曲:「ALL BLUES」
◆ソリスト:チック・コリア
◆収録アルバム:『Trilogy 2』Chick Corea, Christian McBride & Brian Blade
◆対象曲:「MOE HONK」
◆ソリスト:ジョシュア・レッドマン
◆収録アルバム:『RoundAgain』Redman Mehldau McBride Blade
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【ジャズ・カテゴリ 全5部門】
●ベスト・インプロバイズド・ジャズ・ソロ
●ベスト・ジャズ・ボーカル・アルバム
●ベスト・ジャズ・インストゥルメンタル・アルバム
●ベスト・ラージ・ジャズ・アンサンブル・アルバム
●ベスト・ラテン・ジャズ・アルバム
「ベスト・ジャズ・ボーカル・アルバム」候補5作品
ボーカル楽曲をメインにして作られたジャズ・アルバムが対象。原則として、新録されたボーカルの割合がアルバム全体の51パーセント以上を占めていることが条件。
『ONA』
タナ・アレクサ
『SECRETS ARE THE BEST STORIES』
カート・エリング(Kurt Elling Featuring Danilo Pérez)
『MODERN ANCESTORS』
カーメン・ランディ
『HOLY ROOM: LIVE AT ALTE OPER』
ソーミ(Somi With Frankfurt Radio Big Band)
『WHAT’S THE HURRY』
ケニー・ワシントン
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【ジャズ・カテゴリ 全5部門】
●ベスト・インプロバイズド・ジャズ・ソロ
●ベスト・ジャズ・ボーカル・アルバム
●ベスト・ジャズ・インストゥルメンタル・アルバム
●ベスト・ラージ・ジャズ・アンサンブル・アルバム
●ベスト・ラテン・ジャズ・アルバム
「ベスト・ジャズ・インストゥルメンタル・アルバム」候補5作品
ボーカルを使わず、楽器演奏(インストゥルメンタル)で構成されたジャズのアルバムが対象。原則として、新録されたインストゥルメンタル演奏の割合がアルバム全体の51パーセント以上を占めていることが条件。ジャズ部門の中でもっとも歴史が古く、権威ある賞。現在のところ最多受賞者はチック・コリア。
『ON THE TENDER SPOT OF EVERY CALLOUSED MOMENT』
アンブローズ・アキンムシーレ
『WAITING GAME』
テリ・リン・キャリントン(Terri Lyne Carrington And Social Science)
『HAPPENING: LIVE AT THE VILLAGE VANGUARD』
ジェラルド・クレイトン
『TRILOGY 2』
チック・コリア/クリスチャン・マクブライド/ブライアン・ブレイド
『ROUNDAGAIN』
ジョシュア・レッドマン(Redman Mehldau McBride Blade)
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【ジャズ・カテゴリ 全5部門】
●ベスト・インプロバイズド・ジャズ・ソロ
●ベスト・ジャズ・ボーカル・アルバム
●ベスト・ジャズ・インストゥルメンタル・アルバム
●ベスト・ラージ・ジャズ・アンサンブル・アルバム
●ベスト・ラテン・ジャズ・アルバム
「ベスト・ラージ・ジャズ・アンサンブル・アルバム」候補5作品
大編成のジャズ楽団による重奏(=ラージ・アンサンブル)作品を対象にした部門。楽団名義の作品や、コンポーザーの個人名義作などさまざま。
『DIALOGUES ON RACE』
グレッグ・オーガスト
『MONK’ESTRA PLAYS JOHN BEASLEY』
ジョン・ビーズリー
『THE INTANGIBLE BETWEEN』
オリン・エヴァンス(Orrin Evans And The Captain Black Big Band)
『SONGS YOU LIKE A LOT』
ジョン・ホーレンベック(John Hollenbeck With Theo Bleckmann, Kate McGarry, Gary Versace And The Frankfurt Radio Big Band)
『DATA LORDS』
マリア・シュイナイダー(Maria Schneider Orchestra)
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【ジャズ・カテゴリ 全5部門】
●ベスト・インプロバイズド・ジャズ・ソロ
●ベスト・ジャズ・ボーカル・アルバム
●ベスト・ジャズ・インストゥルメンタル・アルバム
●ベスト・ラージ・ジャズ・アンサンブル・アルバム
●ベスト・ラテン・ジャズ・アルバム
「ベスト・ラテン・ジャズ・アルバム」候補5作品
南米音楽の要素を加味したジャズ作品(ボーカル/インストゥルメンタル問わず)が対象。これまでに、サルサやキューバ音楽をはじめ、アルゼンチンタンゴ、ブラジル音楽なども選出されている。今回、日本の「ブルーノート東京」でライブ録音されたアルバムもノミネート。
『TRADICIONES』
アフロ・ペルヴィアン・ジャズ・オーケストラ
『FOUR QUESTIONS』
アルトゥーロ・オファリル・アフロ・ラテン・ジャズオーケストラ
『CITY OF DREAMS』
シコ・ピニェイロ
『VIENTO Y TIEMPO – LIVE AT BLUE NOTE TOKYO』
ゴンサロ・ルバルカバ & アイメー・ヌビオラ
『TRANE’S DELIGHT』
ポンチョ・サンチェス
2020年のグラミー「ジャズ部門」受賞作〈試聴リンク付き〉はこちら