ヨーロッパ・ジャズを代表する実力派トランぺッター、ティル・ブレナーと、フォープレイの活動で知られる大御所ボブ・ジェームスのコラボレーション・アルバム『オン・ヴァケーション』国内盤が12月23日(木)に発売される。これに伴い、アルバム・メイキング映像が日本語字幕入りで公開された。
メイキング映像では、2人のアルバム制作時の思い出・秘話が語られるほか、今回の録音のために訪れた南仏プロヴァンスにある老舗スタジオでのレコーディング風景も公開。
アルバムのジャケット写真は、ティル・ブレナー本人の撮影によるもの。日本盤のみボーナス・トラックとして、アントニオ・カルロス・ジョビンの名曲「ジンガロ」が収録されている。
アルバムには、ティル・ブレナーとボブ・ジェームスによるオリジナル楽曲のほか、ナンシー・ウィルソンやボズ・スキャッグスもカバーしたバディ・ジョンソン作「セイヴ・ユア・ラヴ・フォー・ミー」、ルイ・アームストロングやマイルス・デイビスも録音した「ベイズン・ストリート・ブルース」、ペイジズが1978年に発表した「アイ・ゲット・イット・フロム・ユー」、ニール・ダイアモンドとジルベール・ベコーの共作「セプテンバー・モーン」、サド・ジョーンズやサラ・ヴォーンが歌った「イフ・サムワン・ハッド・トールド・ミー」といったスタンダード・カバーまで全14曲を収録。
レコーディングは2019年9月に南仏プロヴァンスのサン・レミにあるスタジオ「ラ・ファブリーク/La Fabrique」で行われた。メイキング映像にも壮麗な外観が登場するこのスタジオは200年ほど前に建てられた荘園領主邸内にあり、シャルル・アズナヴールやニック・ケイヴもこの場所を好んで録音していたという。ティル・ブレナーも、プロヴァンスの光と空気にインスピレーションをうけ「これまでのレコーディングとは、全く違うものになった」と語っている。
フォープレイの盟友ハーヴィー・メイソンがドラムスで参加し、曲も提供している。他にウォルフガング・ハフナー(ds)、デヴィッド・ヘインズ(ds)、クリスチャン・フォン・カプヘンクスト(b)、ユーリ・ゴルベフ(b)といったツワモノたちがパーソネルに名を連ね、13曲目の「イフ・サムワン・ハッド・トールド・ミー」のみティル・ブレナーとボブ・ジェームス2人の演奏となる。12月25日には81歳となるベテラン、ボブ・ジェームスもこの録音では新たな刺激を受け「半世紀以上やっていても、いまだ新しい経験が出来るとは素晴らしい事だ」とコメントしている。
【アルバム情報】
『オン・ヴァケーション』
ティル・ブレナー&ボブ・ジェームス
品番:BCD2:SICJ30021 / 定価2500円+税
12月23日日本盤発売*日本盤のみボーナス・トラック1曲
24bit-96kHzハイレゾ配信中
https://www.sonymusic.co.jp/tillbronner【収録曲】
①Save Your Love for Me / セイヴ・ユア・ラヴ・フォー・ミー
②Lemonade / レモネード
③Late Night / レイト・ナイト
④Lavender Fields / ラヴェンダー・フィールズ
⑤September Morn / セプテンバー・モーン *第1弾シングル
⑥Elysium / エリジウム
⑦I Get it From You / アイ・ゲット・イット・フロム・ユー
⑧Miranda / ミランダ
⑨Scent of Childhood / セント・オブ・チャイルドフッド
⑩On Vacation / オン・ヴァケーション
⑪Sunset Vale / サンセット・ヴェール
⑫Basin Street Blues / ベイズン・ストリート・ブルース *第2弾シングル
<ボーナス・トラック>
⑬If Someone had Told Me / イフ・サムワン・ハド・トールド・ミー
<日本盤のみのボーナス・トラック>
⑭Zingaro / ジンガロ
ティル・ブレナー
1971年5月6日ドイツ生まれ。9歳でトランペットを習い始め、国内のコンクールで優勝を果たす。クラシックのみならず15歳の時ジャズ・コンテストで優勝し、最年少で連邦ジャズ・オーケストラに参加。名門ケルン音楽大学でトランペットを専攻。弱冠20歳でベルリン拠点のビッグバンドで活動を始める。レジェンド:レイ・ブラウンが参加した初リーダー作を93年発表。99年ヴァーヴ移籍作『love』がスイングジャーナル誌GOLD DISCに選定され日本のジャズファンにも知られるようになる。2004年以来度々来日。2016年にソニー・ミュージックへ移籍。以来2枚アルバムをリリース。