真鍋大度
アーティスト、プログラマ、DJ
2006年Rhizomatiks 設立。身近な現象や素材を異なる目線で捉え直し、組み合わせることで作品を制作。高解像度、高臨場感といったリッチな表現を目指すのでなく、注意深く観察することにより発見できる現象、身体、プログラミング、コンピュータそのものが持つ本質的な面白さや、アナログとデジタル、リアルとバーチャルの関係性、境界線に着目し、様々な領域で活動している。
Nosaj Thing
『Continua』
Kendrik Lamar『Mr. Morale & the Big Steppers』で何曲かプロデューサーを努めたDuval Timothyや、USアンダーグラウンドヒップホップの大注目株ピンク・シーフ、レディオヘッドやシガーロスなど、数々のミュージシャンを虜にした知る人ぞ知るJulianna Barwickなど、豪華なゲストを迎えたNosaj Thingのアルバム。
先日彼と二人で焼き鳥を食べに行った際に「Covidのおかげでツアーやライブが無くなり静かに集中して取り組むことが出来て満足が行くものが出来たよ」と言ってましたが、本当に素晴らしいアルバム。部屋でチルしながらゆっくり聴くのに最適。
Kendrick Lamar
『Mr. Morale & The Big Steppers』
KendricでさえもCovidの影響を受けるんだな、、キングだと思ってたけど同じ人間なんだな、、ということを感じた一枚。久々に何度もリリックを聴き込んだアルバムでした。
そして、The FunkeesやSoft Touchなど激レア7インチをサンプリングした王道のヒップホップから、Duval Timothyのピアノのモロ使いまで、ビートメイキング的にも楽しめる一枚。Soft Touch「Look Up, Look Down」の7インチはKendricがサンプリングしてさらに入手困難に。先日eBayに出品されていて競り合ったのですが10万超えて断念しました。
FaltyDL
『A Nurse To My Patience』
InterpolのリードシンガーPaul Banks、Nosajのアルバムにも参加していたJulianna Barwickなどなど、さまざまなゲストが参加しているFaltyDLのニューアルバム。ジェイムスブレイクやレディオヘッドとのツアーなどもこなし、UK Galarge, Footwork, DubstepのDJとしても活躍する彼がどんなアルバムを作るか楽しみだったのですが、ベースミュージックを主軸に置いたこれまでの彼のアルバムとは違うスタイルのアルバムで非常に楽しめました。Nosaj Thing、Kendrik Lamarのアルバムと共通して言えることは生楽器演奏の存在感が大きいことでしょうか。
昨夏、彼が東京に来ている時に寿司を食べに行ったのですが、やはり彼もCovidの影響で制作スタイルも生活スタイルも一新して、発表よりも制作や他のアーティストのプロデュースにフォーカスした期間だったそうです。